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第54回例会「歴史実践のなかのアメリカ史-公共史(パブリック・ヒストリー)の可能性を模索する」のお知らせ

日本アメリカ史学会では、以下の要領で第54回例会を予定しております。「歴史実践のなかのアメリカ史-公共史(パブリック・ヒストリー)の可能性を模索する」と題し、 日米双方におけるアメリカ史教育のあり方について、多くの会員のみなさまと議論を深めることができればと思います。参加登録につきましては、続報でお知らせいたします。どうぞ奮ってご参加ください。


【日時】2022年7月23日(土)14:00~17:00

【開催形式】ZOOMによるオンライン開催

【趣旨】

2022年度の高校1年生から高等学校新学習指導要領が適用されることとなった。地理歴史科目については、従来の世界史A・Bおよび日本史A・Bが廃止され、歴史総合・世界史探究・日本史探究が新設された。「何を知っているのか」という知識習得のみならず、史資料の読み取りや解釈を通じて「どのように知ったのか」という「歴史的見方・考え方」の習得も、高等学校の歴史教育の現場で重視されるようになっている。まさに高等学校の現場では、新しい歴史教育の方法が模索されている状況にあるといえよう。

歴史学界においても、『歴史学研究』や『歴史評論』をはじめとして、歴史総合をどのように考えるのか、「探究」とは何を目指すものなのか、という論点を中心としてさまざまな歴史教育実践論文が公表されてきた。そこでは歴史研究者(大学)と歴史教員(高校)との連携構築も模索されており、最近刊行が始まった『岩波講座 世界歴史 第1巻 世界史とは何か』の総論的な位置づけの論説「展望 〈私たちの〉世界史へ」の執筆者が高校教員であることがそのことを裏付けている。

一方で、このような新しい歴史教育をめぐる動向は、歴史学の研究成果をどのように社会に還元しうるのか、という面をも考えることを要請する。歴史教科書もその例のひとつになりうるし、他にも、歴史学の成果をもとにした博物館展示、ドキュメンタリー番組、映画、小説などといったさまざまなコンテンツを、歴史学を専門としない一般読者・消費者が受け取ることも、広く「歴史実践」ないし「公共史(パブリックヒストリー)」の営みとして包摂する議論も近年登場している。さらに近年のアメリカでも、BLM運動や「1619プロジェクト」をはじめとする歴史認識を問い直す実践が積み重ねられている。

すでに本学会は、『アメリカ史研究』第31号(2008年)の特集「歴史の現場-教育・研究・運動」や第5回大会(2008年9月)大シンポジウム「世界史教育のなかのアメリカ史」を通じて歴史教育とアメリカ史研究との架橋を試みてきた。本7月例会では、それまでの議論内容や問題関心を受け継ぎつつ、「歴史実践のなかのアメリカ史-公共史(パブリック・ヒストリー)の可能性を模索する」(仮)と題した企画を行う。主に、歴史教育の実践面に力点をおいた内容を報告していただき、それをうけてアメリカ史研究者によるコメントや自身の教育研究経験を披露していただくという流れを取りたい。アメリカ(史)を素材としながら、歴史に関わる様々な主体を想定した「歴史実践」や「公共史(パブリックヒストリー)」という視点を今回導入することで、「歴史教育」に関する議論の展開にどのような可能性が拓かれるのか、自由闊達に議論してみたい。


【報告者】

徳原拓哉(神奈川県立横浜国際高校)

川上具美(西南学院大学)

【コメント】

貴堂嘉之(一橋大学)

【総合討論】

*後援:高大連携歴史教育研究会

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2022年05月09日 09:54に投稿されたエントリーのページです。

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